柿の木坂写真工房で体験してみませんか?
今回、柿の木坂写真工房では、”とりつじん”による”とりつ大学”の一講座としてサイアノプリント体験講座を開催いたします。
開催期間:2026年7月23日〜8月25日(土日と御盆期間中の休店日を除きます)

スマートフォンの写真から、世界に一枚だけの青写真を作ってみませんか?
小学生3年生から大人まで楽しめる内容ですので、写真が好きな方はもちろん、ものづくりが好きな方にもおすすめです。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
サイアノプリントとは?
サイアノプリントは1842年、イギリスの天文学者ジョン・ハーシェルによって発明された写真技法です。
植物学者アンナ・アトキンスは、この技法を使って世界初の写真集ともいわれる植物図鑑を制作しました。
また、建築図面の「青焼き(Blueprint)」として使われていたことでも知られています。
170年以上経った今でも、多くの写真家やアーティストに愛され続けています。
今回はスマホ写真から作品を作ります
今回のワークショップでは、スマートフォンで撮影した写真データを使用します。(もちろんそれ以外のデータでも可)
その写真をPhotoshopでサイアノプリント用のネガ画像へ変換し、透明フィルムへ出力。
このネガを使うことで、ご自身の写真を本格的なサイアノプリントとして仕上げることができます。
準備
はじめに

* 今回のワークショップにあたり、印画紙は、柿の木坂写真工房が予め作成をしております。と言うのは、印画紙の作成は難しいものではないのですが、日単位の時間が掛かるため、あらかじめ、薬品を印画紙としてすぐ使用出来る様、用意をしております。
その上で、印画紙の作り方から、実際のプリントの仕上がりまでを、以下にご紹介させていただきます。
まずは感光液を作ります

紫外線の当たらない室内で、水彩紙に感光液を塗ります。2種類の薬品を水に溶いてゆきます。





2種類の薬品を溶かしたら、よく混ぜ合わせ24時間寝かせておきます。
印画紙の作り方
筆で塗布すると味わいが深まりますが、今回はムラになりをスポンジ使って塗りました。
乾燥すると、ほんのり黄緑色をした感光紙になります。
ちなみに、ペーパーで無くとも布や皮、樹陽などを使う事も出来ます。ただし、露光や現像の難易度は格段に上がります。




薬品を塗布し終えたら、紫外線に当たらないよう気をつけて、24時間乾燥させます。
これが印画紙となります。

ワークショップ当日
ネガの作成
サイアノプリントでは、完成した写真とは明暗が反転した「ネガ」が必要になります。
今回の体験では、みなさまのスマートフォンの写真からネガ画像を作ります。
サイアノプリントはブルー単色の写真で、コントラストが強いため、フォトショップというソフトを使いモノクロに変換をします。次ぎにコントラストを柔らかくなるよう整え、最後に白黒反転させ、フィルムに印刷すればネガの完成です。
今回、フィルムはピクトリコ社製の「デジタルネガ用フィルム」を使います。その他にもOHPシートなどでも作成可能です。
この「デジタルでネガを作る工程」も、現代ならではのサイアノプリントの楽しさのひとつです。
ネガを印画紙に密着させて露光

感光紙の上へネガを置き、ガラス板かアクリル板(UV光を透過するもの)でしっかり密着させます。
太陽光で露光するのですが、今回のイベントでは、雨の日でも、曇りの日でも大丈夫。
ブラックライトを使うことで、天候に左右されることなく、美しい青写真づくりを楽しめます。
理由はとてもシンプルです。
- 雨でも風が強い日でも開催できる
- 曇りでも同じ仕上がりになる
- 露光時間が一定になる
- 初めての方でも失敗しにくい
屋外の日光は季節や天候によって紫外線量が大きく変化します。
イベントでは、「みなさんに作品づくりを楽しんでいただくこと」を一番に考え、左右からブラックライトで約15分露光します。
水洗すると写真が現れます

露光が終わった紙を水で洗うと、未露光の感光液が流れ落ちます。
この瞬間がサイアノプリント最大の見どころ。
黄緑色だった紙が、少しずつ青へ変化していきます。
オキシドールで青が一気に深くなる
水洗後は、ごく薄いオキシドール水に数秒浸します。
すると酸化が一気に進み、あの鮮やかな「プルシアンブルー」が現れます。
最後にもう一度水洗し、乾燥させれば完成です。

写真は「撮る」だけでは終わらない
デジタルカメラやスマートフォンは、とても便利です。
でも、紙にプリントすると、
「こんなに写真って良いものだったんだ。」
と改めて感じることがあります。
一枚一枚、自分の手で作り上げる時間。
偶然生まれる色ムラや紙の質感。
そして世界に一枚しか存在しない作品。
それがサイアノプリントの魅力です。
過去のサイアノプリントワークショップ





写真は、プリントして完成する。
柿の木坂写真工房では、創業以来そのように考えています。
サイアノプリントは、170年以上前から続く写真技法ですが、その魅力は今も変わりません。
デジタルだからこそアナログが面白い。
そんな写真の奥深さを、皆さまと一緒に楽しめたら嬉しく思います。



