小学校受検の写真撮影はお子様にとって楽しい経験である方が良い

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毎年恒例の証明写真シーズンの到来

お盆明けの先週末頃から、来年度の小学校受験・中学校受験用の証明写真のご依頼が、急速に増えてきました。

来年度の一年生は、全員が令和生まれ!!

そう言えば、2027年4月に小学校へ入学されるお子様は、全員が令和生まれになるのですね。

今年、2026年4月に入学されたお子様は、平成31年、令和元年、令和2年生まれが同じ学年にいるという、元号で見れば非常に珍しい年度でした。

それが、いよいよ全員が令和生まれ。

昭和生まれの自分が、また一段と「古き時代の人」になったようにも感じます。

こうしたことを、日常のいろいろな場面で感じることも、以前より増えてきました。

とはいえ、まだまだ新しいものや、ちょっと変わったものを試してみたいという気持ちは衰えていません。

変わったのは、その気持ちを実際に行動に移す前に、以前より少し考えるようになったことでしょうか。

これが、年寄りの知恵というものなのかもしれません。

そう考えれば、確かに自分も「古き時代の人」に分類されるのかな、とも思います。

撮影は苦行であってはならない

さて、受験用の証明写真についてです。

特に小学校受験のお子様の場合、現在は幼稚園や保育園の年齢です。

そのお子様に「撮影中はじっと動かず、椅子に座っていてください」とお願いしても、基本的には無理というものです。

お子様からすれば、何をしているのかもよく分からない、謎の苦行になってしまうかもしれません。

ですから私たちは、できるだけ早いタイミングで、良い表情、良い姿勢の写真を撮ることを優先しています。

小学校受験の証明写真で、撮影に5分以上かけることは極めて稀です。

最初の1分を過ぎたあたりから、少しずつ撮影に慣れて落ち着いてくるお子様も、稀にはいらっしゃいます。

けれど、ほとんどのお子様は、撮られることそのものに飽きてきます。

いわゆる変顔をしてみたり、少し赤ちゃん返りをしてみたり、「もう十分撮ったでしょう?」と終わりにしたがったり。

本人からすれば、楽しくも何ともない、謎の時間なのですから、無理もありません。

そこで私たちに課されるのは、何よりも良い写真をお届けすることです。

そのために、そのお子様の一番良い表情をできるだけ早く引き出し、その瞬間を逃さず収めること。

そして、できるだけ自然で良い姿勢の写真を収めること。

この二つを大切にしています。

もちろん、その二つが一枚の写真の中で同時に叶えば、それに越したことはありません。

しかし、殆どの場合で、それは簡単なことではありません。

これは、パスポート用や就職活動用のお写真をご依頼いただく大人の場合でも同じです。

「良い表情」と「良い姿勢」を、一度のシャッターで完璧に両立させることは、実は相当に難しいのです。

ご自身が証明写真を撮った経験を思い出していただければ、思い当たる方も多いのではないでしょうか。

撮影機材、デジタルテクノロジーを活用。カメラマンは撮影に集中

論より証拠

納品写真

まずは、お届けしたお写真をご覧ください。

  • 5灯ライティング撮影により、髪の毛の上の艶も綺麗に
  • 黒目には、綺麗な白いキャッチライトが3つ以上
  • 首の傾きも最小限に
  • 傾きがしっかり垂直になった事で、両肩の高さの僅かな違いは気になりません
  • 襟首(襟と首の間隔)も左右対称になっています。

元写真と課題点

一番左が撮影したお写真です。
今回は、2枚、3枚のお写真から合成することなく、この1枚から修整を行います。

次ぎに二枚目です。
水平垂直の補助線を入れて見ました。赤いラインが水平垂直です。
青い点線が、お顔のセンターラインの目安です。

次に三枚目をご覧ください。
赤丸の箇所:襟首が左右で大きく異なってしまい、少し残念に見えてしまいます。

そこで今回は、大きくは「首の傾き」と「襟首周り」の二箇所、「少し目立つ刎ね毛」を目立たなくする修整を行いました。

修整前後のお写真比較

が、自然に修整なされている事がお分かりいただけると思います。

実際の考え方

 以上のように、柿の木坂写真工房では、撮影した複数の写真(或いは今回のように一枚の写真から)の中から、良い表情のお写真と、良い姿勢のお写真を見極め、必要に応じて自然に組み合わせながら、最終的にお納めするお写真を仕上げています。

  • 良い表情だけれど、首を大きく傾けてしまっている。
  • 良い姿勢だけれど、顔が少し横を向いてしまっている。

こうした場合、撮影枚数を増やしたり、時間をかけたりすれば解決するとは限りません。

むしろ、お子様の場合には逆効果になることも少なくありません。

何しろ、お子様自身には、証明写真を撮る目的も、なぜその姿勢で座らなければならないのかも、まだ十分には理解できていないのです。

大人にとっては当たり前のことでも、お子様にとっては、とても抽象的な要求です。

その時間を長くすることが、必ずしも良い写真につながるわけではありません。

フィルム時代の名残でしょうか

私が子どもの頃、昭和の時代でしたら、「背中に物差しでも刺しておけ!」などと言われた記憶もあります。

なぜ大人は、そこまで背中を伸ばすことに執着するのだろう、と子ども心に思っていました。

もちろん、良い姿勢が大切であることは今なら理解できます。

また、フィルム撮影の時代には、写真館によって異なりますが、多くても一人5〜10枚、カメラマンも必死です。修整など出来ないのです。光はきちんとまわっているだろうか?ピントはしっかりあっているだろうか?瞬きはしていないだろうか?体が大きく傾いていないだろうか?目線はカメラをしっかり見ているだろうか? その写真が出来るのは、スピード写真と言われているお店でも1,2時間後。普通は数日後が当たり前でした。撮影後にどうしても納得が行かなければ(カメラマンとしてもお客様としても)再撮影以外に、術は無かったのです。

機材もソフトウェアもそれを使いこなすスキルも異なる

けれど、今はデジタルのテクノロジーによって、撮影時にお子様へ過度な負担をかけずとも、写真として整えることのできる部分があります。逆を言えば、今この時代に、ブローニーや4×5のカメラを扱えるカメラマンは、全体の半分もいないでしょうか。しかし通常、今、それは求められていません。

撮影そのものはできるだけ短く。

お子様がまだ集中しているうちに、良い表情を引きだし、良い姿勢をしっかり見極め撮影をする。

そして、撮影後に必要な部分を丁寧に整える。

そうすることで、謎の撮影時間が嫌な記憶にならず、それでいて受験に必要な良い写真もしっかりお届けすることができます。

七五三や成人式の撮影のとき、「写真スタジオに行くのが、何となく気が重い」と感じることがあります。

それは、写真そのもののクオリティによるところももちろん大きいでしょう。

けれど同時に、「写真館とは、極度の緊張を強いられる場所だった」という過去の経験が、心のどこかで反応しているのではないか。

そんなことを思うときがあります。

何を隠そう、自分自身に思い当たります。

もちろん、モデルのオーディション用の写真や、容姿が求められる特定の就職活動用のお写真などの場合には、単に「良い写真」というだけではなく、とびきり良い表情や姿勢を追究してご提案します。

ご本人もそれを求めていて、その必要性を理解されているからです。

お客様の求めているものと私たちのお届けしたいもの

写真スタジオは、皆様の良い表情を引き出し、お求めになるお写真をお届けする、大切な仕事をお預かりする場所です。

けれど、その目的と引き換えに、小さなお子様へ必要以上の苦行を強いる場所になることは、私たちの本意ではありません。

そうしなくても、良い写真はお届けできます。

小学校受験の証明写真だからこそ、撮影そのものも、お子様にとってできるだけ楽しい経験であってほしい。

少なくとも、「写真館に行くのは嫌だった」という記憶にはしてほしくない。

それもまた、私たちが大切にしていることの一つです。

どうぞ安心して、おまかせください。

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