ササクラです
私の学生時代。スタバとかは無く、それぞれの町には地元の喫茶店が沢山あったもの。殆どの喫茶店は、それぞれこだわりを持ったマスターがいて、インテリアがこったお店、オーディオにこだわったお店、そして珈琲そのものにこだわったお店など、そのどれもが魅力溢れる空間だった。その頃の私はよく授業を抜け出して、ちょっと大人のふりをして緩やかに時間が流れるその空間に浸るのが大好きで、たばこのにおいと珈琲の香りが入り混じったその中にずっと身を置きたいと思ったほどだった。やがて、門前の小僧よろしく徐々に珈琲についての蘊蓄を蓄えた私は、アルバイトでお金を貯めてはミルやサイフォンやネル等を買っては、通なふりをして、そして無理をしてブルマンの豆なんかを挽いては淹れて、お洒落な作法と穏やかな気持ちを幸せに感じていた。
あれから20年。その頃買った道具はもうどこに行ってしまったかは解らない。だけど急に美味しいコーヒーを自分で淹れてみたくなった。当時のことを思い出せば一番美味しかったのはネルドリップ。だけどネルのメンテナンスが少しやっかいなので、現実的にはペーパーにせざるを得ないだろう。と思っていたら、どうやらハリオ式というもがあるらしい。瞳孔の開くのを実感しながら一夜漬けの門ハリオの前の小僧に逆戻りした私は、夕べの真夜中までネットでその情報を取りまくり、気がつけばハリオのサーバーとドリッパーを購入していた。
かいつまんで言えば、このハリオ式は、ペーパーフィルター方式でありながら、大きな一つ穴の円錐型ドリッパーを使うというところがみそで、その様はまさにネルドリップ!!道具がアトリエに来るのは来週だが今から楽しみ。仕事の合間にたしなむコーヒーを淹れるという優雅な時間。あの頃の穏やかな感覚をまた感じられるであろうか?少し不安ではあるが、でも本当に楽しみだ。
アトリエにお越しの際は是非、「珈琲を」とリクエストを。その場で挽いて、その場で淹れましょう!淹れたいのです。もちろん紅茶もありますよ。(こちらは知識不足のためティーパックです(^^;))