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モニターの色合わせ

Sasakura Takemi

お写真を撮影させていただき、お客様に納品する前に必ず、フォトショップやライトルームといったソフトウェアで、画像の仕上げを行います。
それはもちろん、モニターを見ながらの作業となります。ですが、家電量販店のテレビコーナーなどでご覧になった事のある方も多いと思いますが、同じメーカー、同じ機種のモニターでも個体差や経年変化で色は異なるのですね。それどころか多くのテレビにはシネマモードや輝度の自動調整機能などもあり、モニターの色も状況や環境や個体毎にそれぞれ異なるものなのです。
そうなると、先に出てきたソフトウェアを駆使して色味や明暗を調整したとしても「正しい色 ≒ 私達の意図した色」の保証が無いどころか、意味が無い事になってしまいます。

でもご安心下さい。柿の木坂写真工房では、4週間に一度、必ずモニターのキャリブレーション(モニターの色合わせ)を行っています。これは例えれば、時計やメジャーや温度計などを適正に設定するのと大体同じと思っていただければわかりやすいと思います。物差しによって1メートルがそれぞれ変わってしまうのでは困りますよね。

その上で納品したお写真がデータにせよ、写真プリントにせよその色が、お客様の環境で変わってしまうのは仕方がありません。どんなものを見るのでも朝夕のアンバーの強い暖かな光の下と日中の青が強い光の下では異なるものです。ですがだからといって、納品する私達が何らの保証の無い色のお写真を納品する事は全く別次元のお話です。もっとわかりやすくいうと、同じ色の絵の具は信じられないほど厳密に同じ色をしています。そうしなければ、描く人は困ってしまいますし、まして鑑賞する人は意味が分からなくなってしまいます。

キャリブレーションの機器自体も、年に一度、計測器メーカーによる点検・調整をお願いして、その精度を保つよう最善を尽くしています。何気なく「フォトショでレタッチ」をしているようではありますが、実際にはその大元となるモニターの色の絶対値が正しくなければ、それは誤解を恐れずにいえば素人です。

柿の木坂写真工房では、このような実に地味で一つ一つは、見過ごしがちな、でも積み重なると修正の効かなくなってしまう大切な、写真を仕上げるための色々を本当に疎かにしていません。是非安心しておまかせ下さい。

キャリブレーションにご興味のある方はご相談下さい。
さらに丁寧にご案内させていただきます。

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