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ローマ人の物語

Isao

電車通勤が始まって2年。ラッシュ時間に乗っていないのがまだ救いだが、自宅近くの駅から六本木にしても青山一丁目にしても50分くらいかかる。何もしない時間がもったいないと考える自分にとって、この往復2時間とはつまり一日の12分の1で、もっと言えば起きている時間の9分の1であるから、どう有効に使えるかがはじめからの課題だった。はじめは、この際英語を学ぼうと思ったのだが、私のように集中力のないものにとって、電車の中はあまりに気が散る要素がたくさんありすぎ。・・・寒い、暑い、うるさい学生達、香水のきつすぎる人、社内にもかかわらず携帯で話し続ける人・・・とても勉強なんて出来ないや!
まぁ、ほとんどは、一向に上達しない英語力というか成果への言い訳だけど。と言うわけで、やはり私の場合読書に行き着いた。東野圭吾は少し、司馬遼太郎は大体読んだ。ニーチェ、カフカ、カミュ、太宰、養老孟司、藤原雅彦、ジェラルドも結構いけました。でも同じ作者の物を集中して読んでいると、それなりにパターンが解ってきてしまって、どんなに凄いと言われる人の作品でも麻痺してきて、カンドウが無くなってしまう。で、一時はドキュメントばかりに走った。それとか、とてもソースの疑わしい新書とか!
で、最後に行き着いたのが歴史物。それも限りなくノンフィクションぽいものを。「ぽい」とは結局、歴史は勝者の物であり、立場によって善も悪も変わってしまうから。だから、そうした余地の少なそうな大昔のものが良い、しかしいわゆる神話の領域までは行っていないもの、それがいい。で、出会ったのが塩野七生さんの「ローマ人の物語」
ローマの成り立ちとローマ帝国の興亡。腐敗しつつある共和制(元老院体制)に見切りwつけたユリウスカエサルが基礎を築き、継嗣アウグストゥスが完成させた帝政ローマ、そしてその継承と幾たびの危機を描いた壮大な話。また視点を様々に変え、ローマ街道を大きくクローズアップした考察。読破に1年も掛かってしまったが、明日からまた二度目を読み直すつもり。それにしても今の合衆国って、ローマそのものなのだね!!
それはともかく、アッピア街道を一度で良い、絶対に歩こうという目標ができた。

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