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タクシードライバー

Isao

25年来、ロバート・デ・ニーロのファンである。中学生の頃はじめて見たゴッドファーザー・パートIIで彼が演じた若き日のヴィトー・コルレオーネがこの上なく格好良くて。一時は仕草や格好をまねたほど傾倒した。以来彼の出る色々な作品を探してはレンタルビデオで借りまくった。しかし、タクシードライバーだけはどうしても好きになれず、今まで再放送もレンタルビデオで見かけてももう一度見ようと言う気にはなれなかった。
が、しかし先日スカパー!でやっているのを見つけて、今こそと撮ってしまった。で今日見たわけだが、20年以上ぶりに見た感想は基本的に変わらなかった。救いは当時理解できなかった心理描写を今回は少し理解できたとおもえたことか。

既に格差社会が手遅れなほどまで進行した60年代後半のアメリカ。そこに生きるデニーロ扮する、勝ち組レールから外れてしまったトラビスのやるせない孤独。それを紛らわせたいのか脱却したいのか・・・しかし、その理由や方法が解らず苦悩し徐々に支離滅裂な行動を取りはじめるトラビス。そうすることでバランスを保とうとする彼の姿が痛々しく・・・そのあまりの黙示的暗示がきっと当時の私には受け入れがたく、嫌いな映画となったのだろうと思う。そして今の日本はその情景をくっきりとトレースしていると思う。ぞっとする。
子供達の時代は本当に大丈夫なのだろうか?いや、大丈夫にしなければならない!!

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