今回は僕がはじめて撮影させていただいた、思い出深いマタニティフォトのお話を。
Y様ご夫婦のご挙式は2010年10月30日。
この日の朝の様子を他のご挙式以上にハッキリと覚えているのは、季節外れの台風がやってきていたから。
結婚式の撮影には絶対に遅れる訳にはいかないので、いつも以上に早くに家を出てスタッフの誰よりも早く会場に到着したのを昨日の事のように思い出します。
「お二人は台風でがっかりしていないだろうか‥」と心配していたのですが、まったくの杞憂だったようで終始笑顔で過ごされていました。
お二人だけでなく、ご家族様もゲストの皆様も笑顔に溢れた本当に楽しいご挙式となりました。
それから2年経ったある日、Y様からご連絡が。
「第一子誕生の記録をしっかりと写真に残したい」という、たいへん嬉しいご依頼でした。
結婚式の撮影の時もたいへんこだわりを持っていらっしゃったお二人。
ご出産の撮影も、ご出産前、ご出産当日、ご出産後と3回に分けて行い、それを1冊のアルバムにまとめるという事になりました。
マタニティフォトの撮影や、ご出産後の撮影はそれまでも何度か行っておりましたが、ご出産日の撮影というのは初めての試みです。
十分に注意をして撮影に臨む旨お世話になる助産院さんに話を通し、ご予定日をドキドキしながら待ちました。
そしてご予定日よりも2週間ほど早めの2012年11月5日の夜10時、ご主人からお電話が。
「今夜産まれそうです!」
大急ぎで撮影準備をして、助産院さんへと向かいました。
そして日が変わった11月6日の明け方、元気に産まれてきてくれた男の子と、父と母になったお二人のはじめての家族写真を撮らせていただきました。
結婚式からはじまり、ご家族が増えるまでという大変貴重な時間の記録を任された責任と喜び。
私自身フォトグラファーとして大きく前進できたと感じる、とても思い出深い撮影となっています。