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ロバート・キャパ的ご列席者様
いや、もう何も言えません。
結婚式二次会の撮影も終盤。新郎新婦を間近で撮影している、その一瞬を、御列席のお友達が撮っていました。
もちろん、自分が撮られていることなど、まったく気付いていません。
……それにしても、何とも怖い顔です。
結婚式のカメラマンとしては、あるまじき表情かもしれません。
二次会までの長い一日もいよいよお披楽喜。多少の疲れはあったでしょう。それを言い訳にしたい気持ちもあります。
でも、それだけでは済まされません。
写真は嘘をつきません。
この目線の先には、新郎新婦がいます。
記憶では、お二人と笑顔で言葉を交わしながら撮影していたはずです。常に笑顔を心掛けていたつもりでした。
けれど、この一枚を見る限り、そうは見えません。
撮られているかどうかではなく、「見られている」という意識が足りなかったのでしょう。
カメラマンは、写真を撮る仕事です。
でも同時に、お客様から見られる仕事でもあります。
撮影技術や経験はもちろん大切ですが、それ以上に、その場の空気をつくる存在でもあります。
だからこそ、どんなに集中していても、どんなに疲れていても、表情だけは柔らかくありたい。
この写真は、そんなことを今でも思い出させてくれる一枚です。
以来、私の中には、小さな合言葉があります。
いつも微笑みを。
お客様に向けてだけではありません。
自分自身への戒めとしても、この言葉を忘れないようにしています。


