
写真を額装するとき、多くの方はフレームのデザインや色に目が向きます。
もちろんそれも大切ですが、実は写真の見え方や保存性に大きく影響するのが、前面に入る透明板の素材です。
額縁の透明板にはさまざまな種類があるように見えますが、主な素材は次の3種類に分けられます。
- アクリル
- ガラス
- プラスチック(塩化ビニールなど)
なぜ透明板が必要なのか
額縁の透明板は、単にホコリを防ぐためだけのものではありません。
写真は光や湿気、空気中の汚れなどの影響を受けながら少しずつ劣化していきます。
透明板には、
- 紫外線から写真を守る
- 表面への傷や汚れを防ぐ
- 湿気やホコリの侵入を軽減する
といった大切な役割があります。
せっかく残したご家族の写真や記念写真を長く楽しむためにも、透明板選びは意外と重要なのです。
プラスチック(塩ビなど)
量販店などで販売されている比較的安価なフレームには、プラスチック製の透明板が使われていることがあります。
最大のメリットは価格の安さと軽さです。
一方で、
- 傷がつきやすい
- 反りやゆがみが発生しやすい
- 透明度がやや低い
- 長期間の使用で変質する場合がある
といった特徴があります。
気軽に写真を飾る用途には十分ですが、大切な記念写真を長期保存する目的では少々心許ない素材といえるでしょう。
ガラス
昔から額装に使われてきた定番素材です。
傷がつきにくく、平面性にも優れているため、写真をシャープに見せてくれます。
また、独特の質感や重厚感があり、クラシカルな額装との相性も良好です。
一方で、
- 重量がある
- 落下時に割れる危険がある
- 大型サイズでは取り扱いに注意が必要
という面もあります。
小〜中サイズの額装であれば、今でも十分魅力的な選択肢です。
アクリル
現在、写真館やギャラリー、美術館品質の額装で最も広く採用されているのがアクリルです。
実は「プラスチックだから安価」というイメージを持たれることもありますが、多くの場合、ガラスより高価な素材です。
その理由は性能にあります。
アクリルには、
- 非常に高い透明度
- 紫外線カット性能
- 軽量で割れにくい安全性
- 経年変化が少ない安定性
といった優れた特長があります。
特に透明度については非常に優秀で、まるで何も入っていないかのように写真を見ることができます。
最近では、美術館や博物館で採用される高性能UVカットアクリルも登場しており、写真保存の観点からも最も安心できる素材のひとつとなっています。
柿の木坂写真工房がおすすめするのは
もしアクリルとガラスのどちらかを選べるのであれば、私たちはアクリルをおすすめしています。
もちろんガラスにも魅力はあります。
しかし、ご家族写真や七五三、成人式など、一生の思い出として残る写真を長く飾ることを考えると、
- 高い透明度
- 優れた紫外線対策
- 軽さと安全性
を兼ね備えたアクリルには大きなメリットがあります。
写真を残すということ
写真館の仕事は、撮影した瞬間で終わりではありません。
その写真を何十年先まで見返せる形で残していくことも、私たちが大切にしていることのひとつです。
フレームは単なる飾りではなく、写真を守るための大切な住まいです。
お気に入りの一枚を額装するときには、ぜひ透明板にも少し目を向けてみてください。
きっと写真の見え方も、将来の残り方も変わってくるはずです。


