バックアップのバックアップ

撮影したデータは、サーバー機に接続した外付けSSDで管理しています。スタジオ撮影のデータは撮影と同時に保存され、婚礼などの出張撮影データも、原則として翌日にはここへ集約されます。いわば、柿の木坂写真工房のすべての撮影データが集まる心臓部です。
もちろん、そのままでは安心できません。SSDの内容は、Carbon Copy Cloner(CCC)を使い、6時間ごとに別の外付けHDDへバックアップしています。さらに単純なミラーリングではなく、「SafetyNet(世代保持)」モードを利用することで、誤削除や上書きによるトラブルにも備えています。
しかし、バックアップというものは不思議なもので、本当に必要になる場面ほど、その限界が顔を出します。バックアップ実行直前のデータだったり、あるいは予期せぬ機器トラブルが重なったり。どれだけ対策を講じても、「これで100%安心」と言い切ることはできません。
そこで柿の木坂写真工房では、さらに月に一度、別のHDDへバックアップを作成し、そのドライブは自宅で保管しています。万一の落雷や電源トラブル、サーバー機由来の同時故障、さらには盗難や火災など、不測の事態に備えるためです。
もちろん、本気で絶対的な安全性を求めるなら、さらに多重のバックアップ体制を構築することも可能です。しかし、そのための設備や運用コストは、最終的には撮影料金へ反映せざるを得ません。私たちは常に、想定されるリスクとお客様にご負担いただくコストのバランスを考えながら、現実的で信頼性の高い方法を選択しています。
その「最後の砦」として活躍しているのが、LaCie Mobile Drive Secureです。
手のひらに収まるほどのコンパクトな2.5インチ外付けHDDですが、容量は5TB。柿の木坂写真工房の撮影データであれば、おおよそ一年分を収めることができます。USB給電のため取り回しも良く、バックアップ完了後はそのまま持ち帰って保管できます。
確かに、2.5インチHDDゆえに読み書き速度は決して速くありません。作業用ストレージとして使うには力不足でしょう。しかし、バックアップのバックアップという役割においては十分以上の性能です。
普段は表に出ることもなく、静かに棚の片隅で眠っている存在ですが、万一の時には何より頼もしい味方になってくれるはずです。
まさに、静かなガーディアン。
私たちの大切な撮影データを、今日も黙って守り続けてくれています。



