春を待つ木々のように

関東では大雪となり、週明けは交通機関にも大きな影響が出たようです。

私も、この日はいつもの自転車通勤をあきらめ、ゆっくり歩いて工房へ向かいました。

家を出る頃には雪は雨へと変わっていましたが、その代わりに待っていたのは、身体を押し戻されそうになるほどの冷たい強風。

傘を差していても思うように前へ進めず、「今年一番の寒さかもしれないな」と感じながら、一歩ずつ歩いていました。

暖冬と言われていた今年ですが、ここへ来てようやく冬らしい厳しさを見せています。

とはいえ、考えてみれば一年で最も寒いのは一月と二月。

春を待ち遠しく思うあまり、本当の寒さを毎年忘れてしまうものですね。

そんなことを考えながら歩いていると、ふと桜のことを思い出しました。

桜は、冬の寒さをしっかり経験することで、美しい花を咲かせると言われています。

厳しい寒さを乗り越えた先にある春。

それは桜だけではなく、人も同じなのかもしれません。

冷たい風に肩をすぼめながら歩いた朝でしたが、その寒さがあるからこそ、春の陽射しはきっと、いっそう暖かく感じられるのでしょう。

あともう少し。

今年も満開の桜に会える日を楽しみにしながら、季節の移ろいをゆっくり待ちたいと思います。